準備


 昨日のつづきのようになるが、蝉の死骸を今日もそこらで見た。

 油蝉が多い。たいがい腹を上にして足を縮めて道に死に落ちている。

 けれども三つ四つ見た中の一つは、羽だけだった。
 二枚の茶色い羽が、少し離れた位置にあった。
 胴体の栄養のある部分だけ、誰かが食べたらしい。誰だろう。
 鳥ならば羽ごと飲みこんでしまいそうだし、蟻だろうか。彼らには非常な大物。ヤレウレシイと同時に運搬に人手ならぬ蟻手がたいへん。少しでも軽くしようと、欲しいタンパク源のところから羽を噛み切っていったのだろうか。
 
 蝉は蟻の身体になった。
 野生はよくできている。
 自分が死んだら川に流してくれれば魚などのエサになれるな、と思う。でもそれはかなり難しい。土葬だって今の日本ではダメでなかったか。
 骨にしてもらうまでは、どうしても通らねばならない道だとしたら、やっぱりその後、海にでも散骨してもらうのがいいかなあ。
 焼かれるのと散骨してもらうためのお金だけは用意しとかないといけない。



  

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

isoginchaku

Author:isoginchaku
名古屋市緑区在住。たった一人の弁当屋。
只今休業中。

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード