羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫) (2004/11/15) 村上 春樹 商品詳細を見る |
この本は、今まで何度か借りているのだが、最後まで読めたことがない。決してつまらないわけではないのになんでだろう。
そして今回は、先に(下)の方を読んでしまってから(上)を借りた。(下)を借りるとき(上)がなかったから仕方な。くと言うわけでだ。
先に結末を読んでしまっても、まったく問題ない。村上春樹の小説はそういうのが多いように思う。
そして好いのは、現実感がないところ。日頃は存在を確認できない奥底~の頭の中が微かにではあるが刺激される感じがする。
また、この話はひょうひょうとした乾いた感じがあるのもよい。
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本屋で立ち読みしたときに、「合わないな」と思った、それも2度も思った『東京タワー』を読み切った。
「リリーフランキーがいい」という師匠の言葉に動かされたわけではないと思う。
小説としてではなく、リリーの自伝だと思って受け入れ態勢を取ったらば、ずんずん読めた。こちらは所々湿度の高い話だったが、けっこう一気に読んでしまった。
味見嫌いみたいにして今までちゃんと読んでなかった本も、こちらの態勢の整え方でもっと読めるかもしれないと思った。