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いずれにしても眠れる

 なんとなくオリンピックサッカー男子決勝をラジオで聴いていました。ドイツVSブラジル。
 特別興味はありませんが、なんだか怖いようなアウェイの会場で戦うドイツを、なんとなく心の隅で応援。
 結果、熱線で開催国ブラジルが勝ち、良かったと思いました。負けたら観衆が何をしだしたか。
 しかし、サッカーの実況アナウンサーは大変ですね。二時間以上喋りつづけ時に絶叫し。私が二時間歩くより、よっぽど沢山のカロリーを消費しているでしょう。

    。。  。。  。。  。。  。。  。。  。。  。。  。。  。。


 「眠れぬ夜に読みたい本」だったか、そんな感じで雑誌の特集記事に紹介されていたのを思い出し、借りてみました。

 プルーストの『失われた時を求めて 1 スワン家のほうへ Ⅰ

 まだ最初の50ページしか読んでないが、わたしがこれを読み切るのに必要なものは、忍耐です。
 こう、だからどうしたいのか、と言いたくなるような長いまどろっこしい文章は、ときどき翻訳本で出会いますが、あれは訳の問題なのか、西洋人の好みなのだろうか。
 また、ぺらぺらと後ろの方も眺めてみたところ、これは家族やその周りの人々のことが大半書かれているような気配です。興味がわかない。しかもこの作品は、14巻まであるらしい!(岩波文庫にて)

 「眠れぬ夜に読みたい」と言ってこの作品を挙げている人は、何人かいました。その人らは、イメージを非常に豊かに広げて楽しめる優れた感性の人、フランス好きの人、あるいは、早く眠りに入りたい人でしょう。
 とりあえず自分は、この第1巻を読み切れるかどうかです。


 川端康成賞を読んだあと、川端自身の作品を殆ど読んでないと思い、師匠に教えていただき、プルーストと同時に読んでいます。
 『眠れる美女』
 変態的で面白いと、確か師匠は言っていましたが、確かに。
 老人男性が眠り続ける裸の美少女に添い寝をする、というふうな内容で、こちらもまだ少ししか読んでいませんが、男性が読んだらより興味をもてるのではと思います。
 川端康成は、痩せこけたネズミみたいな印象が強いので、あまり性的なイメージはなかったのですが、そういうこともとてもうまいさじ加減で、表現も昔のひとだからなのか、綺麗なというか匂わせる感じというか勿論話自体性的な話なのですが、そういうのが、わたしには面白く読めます。
 プルーストより明らかにわたしには面白いですが、いずれにしても、2,3ページ、行って5ページ読むと、本を閉じて寝てしまいます。午後8時半あたりです。


 眠れる美女 川端康成

 
 
  
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読めるレシピ本

 その植物性食品は、カルシウムは同量の牛乳の4倍、カリウムはプルーンの6倍、そして鉄分は鶏レバーと同等、ビタミンB1は豚レバー並み。

 食物繊維が多そう、という位にしか認識していなかったその食品は、切干大根。


 魚柄仁之助氏の著書『腸を元気にするレシピ109』から知りました。


 料理のレシピ本を見るのは好きです。きれいなカラー写真が載っているものがいいです。
 この本は字のみ。本文にはイラストもないし、レシピもただ上から下に普通に文章になっているだけです。
 でも、とても興味を持って読めます。レシピがとても気楽な感じなのと、「茄子の刺身」とか私には目新しいものがあるし、栄養や害のあるものの説明も、うるさくない程度に教えてくれているからでしょう。鰺は「味が良いところから名が付いた」などのちょっとした雑学も学べます。
 元々私は食べ物や栄養に関心のある方ですが、そうでない方々でも、料理に少し興味あるなら、面白く読めると思います。一つだけ注意は、魚柄氏のわざと使いまわしているふざけモードの言い回しが「イヤ!」とならない人におすすめします。

 『腸を…』というタイトルですが、腸だけに限らず様々な食品の効能が書かれています。
 貧血対策食品を私はまず作ってみます。切干大根、干しシイタケ、ヒジキなどの保存性のある惣菜です。なんでも魚柄氏も鉄欠乏と診断された時、これを食べて2カ月で治したとか。
 その他、先ほど言った茄子の刺身を秋なすで作ってみたい。ニセウニ、柿酒、茹でレバーの味噌漬け・・・

 今日買い物に行ったらちくわを買って、魚柄流かば焼きを作ってみようかと思います。
 台所に立ち続けるのがしんどかった状態から、少し良くなってきたので、うれしくありがたい。
 ちょこちょこと台所仕事をするのは、私にはすごく気分転換になるのです。


 
 オリンピック皆さん頑張ってらっしゃるけど、ニシコリケイ銅メダル、スバラシイなあ。





 

 




腸を元気にするレシピ109

川端康成文学賞

 
 川端康成文学賞の第1回~13回まで載っているのを読んでいる。

 川端康成文学賞は、優れた短編に贈られるものだと初めて知りました。
 短編なので、調子よく読めます。しかも当然、プロ達の作品の中から、確かな眼を持つプロ中のプロによって選ばれた作品であるので、自分にあまり興味のない題材でも読んでしまう。言葉の使い方も話の持って行き方も、なんでこんなふうに書けるのか。
 また、選考委員の選評が載っていて、それもけっこう楽しめます。
 一つ残念は、ハードカバーで本が重いこと。基本、寝ながら読む自分にはちょっと大変。

 13回の内(二人同時受賞の時もある)、女性は7人入っている。
 その一人も私は読んだことがありませんでした。

  佐多稲子 富岡多恵子 和田芳恵 竹西寛子 津島佑子 林京子 高橋たか子

 名前すら、竹西寛子くらいしかピンと来ず、富岡多恵子という名はなんとなく聞いたことあるような・・というもの。まだ半分しか読んでいませんが、富岡多恵子の「立ち切れ」という引退した年寄りの元落語家の話がわりと良かったです。元落語家が、現役時代から向上心など全く持たなかったというのが良かった。

 ところでこの7つの名前の中では、竹西寛子が一番作家っぽいと思います。
 佐多稲子と津島佑子は知らなかったら昔の女優?と思ってしまったかも。
 高橋たか子なんてのは、今どきなら違う名前にしてしまうかもしれない。山崎ナオコーラみたいに。あの人は確かコーラが好きだったからそうしたのだったか。高橋タカコンブあたりはどうか。コーラに似てるがタカコブラならシャープさが加わる。

 そういう無駄以下なことばかり考えてて、わたしは川端康成自身の作品、そういえばちゃんと読んだことが無いと思い当ります。
 ミステリー、漫画の次は純文学?


 外からなにやら”音頭”の歌い声が流れてきました。
 盆踊り・夏祭りらしい。
 おじさま方が公園で、朝から張り切っています。

 
 川端康成文学賞 全作品Ⅰ

今頃


 今朝、蝉が一斉に孵ったようだ。

 ラジオ体操を終えごろんと一休みすると、外でわんわんと蝉の声がするのに気づいた。7年だかの真っ暗な土の中の世界から光の世界へ。しかも7日間だけの。虫に感情はないとしても、あんなにわんわん鳴いちゃうのに納得いく気持ちだ。


 わんわんを聞きつつ、読みかけの本を開く。
 サリンジャーの『The Catcher in the Rye』を、この年になって初めて手取り読んでいる。
 『ライ麦畑でつかまえて』というタイトルで紛れもなく有名な作品であり昔から知ってはいたが、手が伸びたことが無かった。
 16歳の男の子が主人公の青春小説を、その倍以上も歳取った今読んでどんなものかと思ったが、これがけっこう読める。
 村上春樹の訳が合うのかもしれない。
 今三分の一過ぎたところ。まあどうでもいいというようなところもあるのだが、なんとなく読んでいってしまう。そしてやっぱり、十代の頃に一度読んでみたらよかったかなと思う。


 「ペンシーでは土曜日の夕食はいつも同じ献立で、いちおう「ご馳走」ということになっている。」という文章が第5章の冒頭にあった。
 「山田温泉では土曜日の昼食はいつも同じ献立で、カレーということになっていた」と置き換えて、私は2年前の冬にしばし思いを馳せる。
 土曜日のまかないは、業務用カレールウを使った砂糖入りのカレーだった。
 青森出身のまかないおばちゃん、当時74歳はまだ元気だろうか。
 「砂糖なんか入れるなよ」と年下(65歳)のおばちゃんに言われていた。砂糖入りだからかどうか、大半の従業員にはそのカレーは不評で、良く食べているのは私のように短期だけ働きに来た20代の若者たち。翌日どさっと捨てられていたのを見た。
 目の不自由な按摩さんのおじいさんもどうしていることか。按摩を頼むお客さんは今どき滅多にいなくて、おじいさんは食事と部屋を与えられている人みたいになっていた。
 「あいつの按摩なんかただスルスルとなでとるだけで全然きかんわ!」と青森おばちゃんに言われていたが、おばちゃんはおじいさんの面倒をよく見てもいた。


 ふらふらと根無し草で生きてきて、身に付いたものも成長したことも何も無い自分だが、ちょこっとしたこういう思い出だけは幾つかあってまだ想い出せる。




 

読書で避暑


 アン・クリーヴス著 「大鴉の啼く冬」 を三日で読了。

 433ページを三日というのは、速く読んだなあという感じがするのだが、一日の大半読書にあてているのだから、何もおどろけない。


 ”鴉”はカラスである。
 私は読めなかった。カラスは”烏”しか知らなかった。ウではないし、サギでもないし、シギ?ああカササギとか?と言って、国語辞典で答えが見つけるまで結構時間がかかった。また言ってしまうが、ほんとうに国語が専門だったという過去を消し去りたい。

 
 この作品も「おすすめミステリ」で検索したら出てきたやつで、女性向とあった気がするがそうだと思う。
 舞台はイングランドのシェトランド島。あのシェトランドシープドッグのシェトランドだ。
 事件が起こるのは真冬。世界は雪の白で覆われ、外に立っていれば足元から凍えてくるような場所。
 殺人事件という話の内容とこの舞台設定は、きっと脳内にまず影響し、なんらかの冷却効果を与えてくれたのではないか、実際に確認できるほどの身体的変化はなかったけれど。

 話も面白かった。人物や舞台の様子もよく描かれている。
 こいつが犯人ではないか、いやこいつか、なんだこっちも怪しいじゃないか、というように多くの人物が思わせぶりに書かれているのだが、結局最後はああそうだったですか、というふう。私はまあ上手く騙されてしまった。


 で、次に手に取りつつあるのが、カミラ・レックバリ著 「氷姫」
 タイトルからして避暑合格だが、こちらの舞台は、スウェーデン。
 スウェーデンはミステリ大国だそうだ。
 スウェーデンといえば映画にもなった「ミレニアム」 面白かったな。(映画は観ていない)
 著者が亡くなって、彼の共同著者であった女性の手によって、続編がもう出されたらしいが、前作のような刺激とスピード感は若干ゆるくなったらしい。
 「氷姫」は人口約900万のスウェーデンでミリオンセラーになったらしい。
 今夜からまた涼しみながら愉しめそうだ。



 

ミステリに はまりつつあり


 もうほんとに時間だけは売りたいほどある。

 一日の大半何をしているかというと、寝ているか、寝ながら本を読んでいる。

 寝ながら読むのには、思いハードカバーより文庫本がよろしい。



 ラジオか何かでどこかの誰かが、「その女アレックス」というミステリーを推薦していたので、それを読んでみたら、まずまず面白く読めた。
 そこでネットでおすすめミステリーを検索し、その中からピックアップした2冊を続けて読んでみた。

 「カディスの赤い星(上・下)」 逢坂剛 著
 「死の蔵書」 ジョン・ダニング 著

 3冊目の「死の蔵書」は、出だし部分であまりノルことができない感じだったのだが、徐々に面白くなってきて、終わった時に一番面白かったのはこれかなあと思った。ハードボイルドミステリーに属するが、それだけで片付けられない部分もあり、また、古書を題材にした話なので、自分がアメリカ人で本に興味があったら、もっとずっと面白く読めるはずだと思う。


 今までミステリーにはあまり興味がなかったのだが、売るほどある時間を忘れさせてくれるのに、ミステリーは最適であると発見。

 なんらかの賞を取ったものなら大ハズレはないものと、それをたよりに次のミステリを検索中。






 
 
 

朝ごはん

 昔行った海外旅行でB&Bというのを体験してからしばらく、朝食を出す宿をいつか自分でやってみようと考えていたことがある。近ごろは、農家民泊という言葉も普通に聞かれるようになってきたが、それより少し前のことだ。

 
 旅に出て宿に泊まると、夕食はもちろん楽しみだが、もっとシンプルな気持ちでうれしがれるのは朝食、朝ご飯だ。個室になっている食事処で供される品数豊富な温泉旅館の朝食もすてきだが、低料金のビジネスホテルのバイキング朝食だって楽しいし、民宿の素朴な朝ご飯もいい。わたしにとって良い朝食のポイントは、和食なら焼き魚の旨さ。洋食ならパンの美味しさとジュースのフレッシュさだろうか。


 『ぱっちり、朝ごはん』
 今読んでいるこの本は、朝ご飯の文章ばかりを集めたものだ。

 一発目に出てくる林芙美子の「朝ご飯」というのが、今のところ一番気に入った。
 文章のリズムがいい。この人、食べるの好きなんだなと思う。強気な感じもさっぱりしてよい。
 しかし林芙美子といえば放浪記か。なんとなく大変な人生を送った人だと、貧しい生活だったんだろうと思っていたが、これを読むと、当時に海外旅行したり、夏はパンと紅茶で朝ご飯、それにピーナツバタを塗ったり、うには金沢のが一番でこれをトーストに塗って食べ、「うますぎる感じ」などと言っている。

 その他の人のものも、それぞれ興味を引かれるところがあるが、納豆のことについて書いてある二つは自分に引き寄せて読んだ。
 一つはテレビにも出られたりしている小泉武夫氏の話。
 氏は納豆大好き。そして、各地で出会った納豆の感想を手帳にメモされているのだが、そこに「糸の性質がよい」という言葉があった。私も納豆はよく食べる方だし、メーカーや粒の大きさなど違うものを買うことが多いと思うが、糸の引き具合は見ても、糸の質ということまでは考えが及ばなかった。
 もう一つは作家の渡辺淳一氏。
 氏も納豆が大好き。大好きだから、パックの納豆や、納豆に卵やとろろを混ぜてねばねば過剰になったものをヨシよしとしない。納豆を食べた後口の周りをふかない者は、納豆を食べる資格なしと言う。
 わたしは納豆に卵を混ぜることもたまにあるし、人の食べ方まで気にしないが、渡辺氏と同意見のことが一つあった。
 パック納豆に付いているタレ、あれをやめなさい、ということです。氏はあれは甘すぎると言う。確かに。そしてあのタレを全部入れると味が濃すぎる。氏が言われるように、醤油でよいのだ。わたしはとにかく使わないので要らないのだあのタレは。でも芥子はついててもいいなあ、などと勝手なことを考える。

 二人の話から、秋田県は納豆処だとわかった。
 秋田ではないが、秋田に近い山形のある旅館に泊まった時、夕食が酷くてお風呂もへんてこりんでなかなかに気落ちしていた所、翌朝出された納豆が美味しくて忘れがたいものだったということがある。それは自家製の塩納豆でとてもやわらかく風味豊かだった。


 この本には世界各地の朝ごはんが出てくるので、出歩けない欲求不満とも相まって、旅行熱が再燃だ。



 

 

今だから読める  乾いた風


 スコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』を読んでいる。
 
 きっと話の雰囲気に乗れないで読めないかもなあと思いながら読み始めたのだが、もう少しで読み終わる。しかも飛ばし読みでなく、しっかり話を追って読んでいるのだ。

 村上春樹の訳だから良かったのかもしれない。
 そして自分に嫌というほど時間があるからだろう。

   。。  。。  。。  。。  。。  。。  。。  。。


 今朝はとても涼しく、「夏日で暑くなります」という予報だが、空気が乾いて空高く、なんとも気持ちが良い。

 こんな乾いた空気を吸うと、運動会を思い出す。
 鼻が思い出させる。
 私が子どもの頃、学校に勤めていた頃でもまだ、運動会は秋だった。

 運動音痴なので、自分が子どもの時の運動会は、これと言って楽しい思い出がない。6年生の時に最後の整理体操でふざけていたのを帰宅後母に怒られて、夜中まで家を追い出されたことくらいか。
 勤めていた村の小さな学校の運動会は、自分が競技者でなくても楽しかった。
 その学校のすぐ隣に幼稚園があり、幼稚園児と学童と、それから地域の部落ごとの運動会もみんな一緒だったから。よちよちに毛が生えたような園児から、お父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃん。高学年の行う騎馬戦の馬は、お父さんたちだった。高くて動きのいい馬だから、すごく盛り上がった。
 そして、この日の昼食は、先生たちには必ず”へぼめし”がふるまわれた。
 へぼめしとは、蜂の子が入ったご飯のことである。
 蜂の子の佃煮が入っているのだが、これは買ってきた瓶詰などではなく、教頭先生自らが、PTAのお仲間と一緒に捕ってきてくれたものだった。あまりよく見ないで、食感もなるべく気にしないようにして食べると、香ばしくて美味しかった。

 懐かしいなあ。

 秋の運動会=青いミカンの図式の方は、子どもだった頃の記憶にあるのが、少しうれしい。





名付け


 先日あるラジオ番組に柴崎友香という作家が出演していて、なかなか普通で感じが良かったので、作品を読んでみた。

 
 昨年芥川賞を受賞した『春の庭』

 30代半ばの離婚歴のある一人暮らしの男性・太郎が主人公。太郎が住むアパートとその隣に立つ家が舞台。


 物語はなんということもなく静かに流れていくが、つまらなくはない。


 最後に話し手が太郎の姉になるのだが、そこで姉弟の思い出話の中で話されていたことの、ある一つがもっとも私はひっかっかた。
 それは、犬の名前だ。
 姉弟が子どもの頃住んでいた団地に迷い犬(白地に茶色ブチ、耳が垂れている)が現れた。近所の子どもたちはその犬を”ピーター”と名付けた。
 ピーターねえ、と思った。

 私が子どもの時に、近所の公園に野良犬(薄茶色で痩せている)が現れた。近所の子どもたちはその犬を”ガリ”と名付けた。

 子どもの世界に迷い込んできた犬。名前として、「ガリ」の勝ちだと判定した。


 ガリは、ほんとうにガリガリだった。

 ピーターは数週間後にいなくなった。太郎の姉を含め何人かの子どもらは保健所に連れて行かれたと思っていたが、実は犬を飼える家の男の子が引き取って飼った。
 ガリもいつの間にかいなくなった。誰もガリがどこに行ったか知らなかった。保健所という言葉も私たちはまだ知らなかった。





 

 

食べ物の本

 山茱萸が咲き、木蓮が咲き(木蓮は今年白も紫も同時に咲き出したみたい)、コブシが咲き、雪柳、レンギョウが咲いて、桜までもう花開いてきた。

 賑やかな色の季節。

 暖かくなるにつれ、食欲も元に戻りつつ、いやそれ以上になりつつある。
 よりハズミを付けようと手に取った本。


  
ぷくぷく、お肉 (おいしい文藝)ぷくぷく、お肉 (おいしい文藝)
(2014/02/26)
阿川 佐和子、開高 健 他

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 肉・肉料理について書かれている随筆が集められている。一番古い人は1889年生まれの内田百閒、新しいのは川上未映子で1976年生まれだ。伊丹十三、吉本隆明、檀一雄、村上春樹、山田太一といったところも入っているので読む気になった。まだ最初のすきやきについての何品かしか読んでいない。すき焼きに入れる野菜のことを”ザク”と呼ぶことを初めて知った。すき焼きにはあまり思い入れがないためか、読んでもそれを食べたい気持ちは起きなかった。我が家では邪道というか吝嗇な祖母の支配下に台所があったためか、入れる肉は豚肉だった。それでもすき焼きと呼べるのだろうか。今思い起こすに、豚肉の中でも安いこま切れではなかったか。だから鍋にすると固くなった。そしてそのせいかどうか、肉より葱、しいたけ、豆腐、えのきといった”ザク”好きになったのではなかろうか。



  
世のなか食のなか世のなか食のなか
(2013/02)
瀬戸山 玄

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 同時に借りた本。中に載っている駅弁の写真に惹かれた。竹皮製の弁当箱が一層中身を美味しく見せる。お弁当の中身はほぼ野菜のみ。
 その他、こちらの本には肉を含めて動物性食品を食べない野菜屋さんが。力強い生命力のある野菜を食べていたら、肉や魚なんかはほんとに要らないのかなと思う。
 納豆屋、缶詰屋、マヨネーズ屋、米農家、酪農家、定食屋・・・

 「食べる」ということを考える。自分が食べること、他人が食べること。



読み放題

 ほぼ毎日、本読み放題の生活を送っています。


 「暮らしの手帖」は好きでよく読む雑誌ですが、一番読むのにいいのは、休日の昼間です。天気が良ければなお良い。

 晴れた休日は出掛けたくなる、ということは私にはありません。ほぼ毎日休日のようだからでしょう。 

 昼というのは何をしているのか、よくわからないうちに過ぎていきます。昨日は気付いたら午後4時で、その気になったので散歩に出ましたら、日差しがとても弱く頼りない空気が広がっていた。4月中旬並みの昼間でしたが、夕方はまだ夏から離れているなと思いながら歩きました。


 5時くらいに夕食を摂ります。
 本格的デジタル放送になったので、テレビは見られません。ですので、録画してあったビデオを見ながら、ゆっくり食べます。一時間はいきませんが、それに近いくらいの時間をかけます。ごちそうをたっぷり食べているのではありませんが、ぼにゃりしたり、途中で立ち上がって何かしら他のことをやったりするのでそうなります。ワインも飲みます。小さなグラスに一杯。

 録画してあったのは、映画『幸福の黄色いハンカチ』でした。追悼高倉健さんで放送されたのです。出だしの場面が武田鉄也だった。もう何回も観ているけれど、やはり鉄也の作品です。今回はチョイ出の渥美清とかタコ八郎などもよく見ました。タコ八郎は確かボクサーだったですね。パンチのフォームができている。


 夕食前にお風呂に入るので、食べ終わるともうやることはありません。録画ビデオも観る気でなく、絵を描く気もないし、ということで、また本に手がのびます。

 一日頭を使っていないのに、この時間帯はさらに頭を使わずツルツル読めるものがよろしい。それでこないだから東野圭吾を読んでいます。ツルツルです。ツルツルしていると寝る時間に持ち込んでくれているので、とても有難いです。
 



車谷長吉の人生相談 人生の救い (朝日文庫)車谷長吉の人生相談 人生の救い (朝日文庫)
(2012/12/07)
車谷 長吉

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 これは先日読んだ平松洋子の『ひさしぶりの海苔弁』で紹介されていた本です。
 車谷長吉という人は、確かに稀有な方です。

  

自慢話ばかりしている人は、それ以外には生き甲斐のない人です。精神性の低い、脳みその皮が薄い人です。これは生まれつきの性質なので、死んで、寡黙な人に生まれ変わる以外に、救う途はありません。そう生まれ変わるとは思いませんが。



 「脳みその皮が薄い人」というのに私は反応しました。自慢話する人は脳みその皮が薄いという、こういうのは、どうやって出てくるんだろうと興味がわきます。


 
 平松さんの2番煎じですが、ちょっと読むのに面白いです。救われるかどうかはわからないですが。


 

走るようこさんと海苔弁



   
ひさしぶりの海苔弁ひさしぶりの海苔弁
(2013/10/25)
平松 洋子、安西 水丸 他

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 安西水丸の絵に惹かれて借りました。水丸氏ももう70歳を越えられたのだが、「水丸だ」とわかる味のある且つ気の抜けた絵を描かれていらっしゃる。まあ今時の70台はまだ若いですが。


 週刊誌に連載されたものをまとめたこの本の平松洋子さんの文章は、走っています。ちょっと追いつけないところが、私にはあります。
 月に一度、日曜の朝に洋子さんはラジオで食に関する話をされていますが、あのゆったりした、幾分多めに空気が入っているような話し方や声を聴いているので、この文章とのズレ具合に、無意識に違和感を感じてしまっているのかもしれません。
 それともこちらの心身の健康状態が万全でないからでしょうか。

 けれども随分長引いた風邪でしたが、明日辺り、完治の様子を感じます。かれこれ2週間以上もずるずるとしたのは、人生初でしょう。



 簡単に読める文章を、飛ばし飛ばししているので、あっという間に半分以上読んでしまいました。

 そして、昨日読んだところに”海苔弁”が出て来たので、わたしも今朝作ってみました。


   海苔face弁当


 平松洋子さんが東京駅で買い求められた千円海苔弁は、名の知れた高級海苔や鮭と、煮物やきんぴらなどのおかず入り。ご自分で作られたものには、卵焼きとお漬物。わたしのは、入れるおかずがなかったので、顔にしました。

 醤油をまぶしたおかか(これをご飯にかけた時のまあいい香り!)と海苔を2段重ねにした平松方式ですが、海苔はべったり置くのではなく、ちぎったものを敷き詰めました。こうすると、箸で取った時に一口分づつ取りやすいから。これは前に読んだ雑誌か何かでで知ったことです。


 わたし自身には、海苔弁になんの思い出もありません。我が母は海苔弁を作る人ではなかったし、高校時代自分で弁当を詰めていたときも、海苔弁という発想は一度も思い浮かばなかった。というより、あの頃、海苔弁というものがあることを知らなかった気がします。周りの友人にも、海苔弁を持ってくる子はいなかったのでしょう。


 今回作った海苔弁、人生初かというとそうでもなく、随分前に一度なんとなく作った記憶があります。でも、どんな感じでどんなふうに味わったか、何も覚えていない。


 この顔海苔弁は、夕食にするつもりで今、馴染ませ中です。
 ちょっとおかかが少なかった気もしますが、海苔は千円海苔弁に勝るとも劣らないと思われる美味しい海苔ですので、その威力に期待します。海苔だのみの海苔弁です。



 

ハーブちゃん


 村上春樹ハードボイルドワンダー

 
 ここのところ毎晩楽しんで読んでいる。とても楽しんで読んでいる。


 この作品は1985年に出されたものだが、わたしは初読みだ。珍しく本を買ったのかというとそうではなく、もらった。

 ハーブちゃんからもらった。

 ハーブちゃん34歳。東京生まれ。体格よし。精神のバランスよし。働く能力あり。酒が好き。

 ハーブちゃんは夏の期間労働の仲間で、寝食をともにした。まさにその言葉通りに、わたしたちは3食の飯を一緒に食べ、8畳ほどの同じ部屋で寝起きし、ひと月の間はいっしょに風呂にも入っていたのだ。あんなに濃く時間を供にし、自分が健康で正常な精神でいられたのは、間違いなくハーブちゃんが良かったからだ。いい具合にゆるい。豪快で面白い。

 いつだったか、わたしはハーブちゃんともう一人の仲間に”肩たたき券”を作って渡した。
 肩たたき200回、肩もみ付き。母の日などに小さな子どもがよくやるやつ、、、と言ってもイマドキの子どもはやらないかもしれないが、を、ちゃんと手書きしてあげたのだった。


 別れる何日か前の夜、寝に部屋へ入ると、わたしの枕の上にこの本が並べておいてあった。
 横に並べた布団の上にはハーブちゃんが正座して座っていた。
 
 「今までありがとう。これは肩たたき券のお礼です」と、ハーブちゃんは言った。

 
 『ハードボイルド・・・ 』は、村上春樹の作品の中でハーブちゃんが一番好きだという作品であり、わたしが読んだことないから次読んでみようと話していた本だった。そして、期間労働の地には読んでよいとされる本が沢山あったのだが、今一つ読みたくなるものがなくて、「春樹が読みたいなあ」とわたしはこぼしていたのだ。それでハーブちゃんは、別れの日ではなく、ちょっと前倒しにしてくれたのだった。


 けれどもわたしは、結局期間労働の地にいる間は殆ど読まなかった。なんだかもったいなくて。

 
 いま、毎晩毎晩、静に楽しくてうれしい。
 ハーブちゃん、ありがとう。
 あの肩たたき券、まだ使ってなかったよね。
 有効期限、無期限にするから、いつか使ってくださいね。



対談つづき

佐野洋子対談集 人生のきほん佐野洋子対談集 人生のきほん
(2011/02/04)
佐野 洋子、西原 理恵子 他

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だいたい生きることがそんなに価値あることか、と思う。




 『100万回生きたねこ』の作者、佐野洋子さんと、興味ある二人それぞれとの対談集。

 冒頭の言葉は佐野さんのもので、これは臓器移植してまで生きよう生かせようとする人などのことについて話している所で出てきたのだが、「こんなんでいいのかなあ」と思いながら至って呑気に生きているわたしには、なかなかに心強くされるものだった。


 自分の家族を持たないわたしには、よくわかることのできない子どもの話などもあるが、よくあるとは言えない人生を過ごしてきた西原理恵子との話はとくに面白くて(リリーとの話は、『東京タワー』で読んだ内容もけっこうあったからそれほど新鮮に感じられなかったということもある)あっという間に読んでしまった。

 佐野さんはエッセイストでもあるので、絵本でない本も出しているが、やっぱりこの人の書いた絵本をもう一回読み直してみたいと思った。



 これの前に読んだの

   
「すべてを引き受ける」という思想「すべてを引き受ける」という思想
(2012/09/28)
吉本 隆明、茂木 健一郎 他

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 こちらは集中して言葉を追っていかないと、それでもなかなか話されていることに追いつかない、知らないうちに頭の中が白くなって動きを止めたまま目だけが字を追い続けているという状態になっていてハッとする、という対談だった。
 このように自分の能力を超えていて己の中にうまく取り込めない話を読んだり聞いたりすることも、何かしらのよい作用はあるのだろうか。と思ったけれど、わたしはかなり何でもすぐに忘れてしまうので、どちらにしても意味ないかも。


 吉本隆明氏の顔がいいです。1枚しか載っていない写真のこの人の顔を観て読んでみようと思ったのだ。
 対談当時すでに80を越えていたので、それなりに長く生きてきた人というのもあるかもしれないが、そばで見たら、それだけではない人というのがわかる気がする。・・・や、ただのよぼよぼした爺さんがいるなあと思うだけかも。そう思わせといて喋りだしたら、「親鸞は・・・」とか「マルクス主義は・・・フーコーは・・・」とポンポン出てくるというのが、この人の素晴らしい所の一つかもしれん。

 半分くらいしか生きていない茂木健一郎氏は、まだつるんというような顔だ。
 そう思うと、写真撮影当時茂木氏と同じくらいだった西原理恵子の顔、いいなあ。リリーもいいなあ。

 は、あともう少ししたら自分がその年になることに気づく。

 誰よりも実の無い顔だろう。実の無い顔で、実のない中身。
 そうであることに、あっても仕方のない自信、けっこうある。



 (佐野洋子氏は、やさしくてつよい顔)








  


  


 
注文の多い注文書 (単行本)注文の多い注文書 (単行本)
(2014/01/23)
小川 洋子、クラフトエヴィング商會 他

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  1番目の注文書の話がわたしは最も気に入った。


 「ないものあります」っていう謳い文句を見つけたら、自分は何を注文するかなあ。

 それを考えることで、けっこう時間がつぶれる。




 

逃避

 またまた村上春樹。


   
「象の消滅」 短篇選集 1980-1991「象の消滅」 短篇選集 1980-1991
(2005/03/31)
村上 春樹

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 アメリカで出版された村上春樹の短編集の日本語版。

 面白いです。


 私が村上春樹をついつい手に取ってしまう理由が、また一つハッキリしました。
 現実逃避です。

 読書の魅力の一つは、その話の中に入って現実から離れる楽しみだということは誰にも言えることですし、今まで自分自身もそのような楽しみに浸ったことはいくらでもあるのですが、今回改めて「逃避の気持ち良さ」というようなものを確認してしまった、というような訳なのです。


 村上春樹の作品は、摩訶不思議なところと現実味を帯びた部分がほんとにうま~い具合に調合されているのです。その感じが、私にとってはちょうどよく気持ち良く、SFよりもうまく逃避ができる感じがします。


 こんなふうに逃避できる話、いいなあと思って、それなら自分で書けばいいんじゃないかとも思い付きましたが、私の中には、それを生み出す泉が見当たらない。残念。



 この短編集は、朝昼晩、いつ読んでも、うまく逃避できます。
 私に限っては。



 

酒のみいいな

  
酒にまじわれば酒にまじわれば
(2008/07)
なぎら 健壱

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 高校時代、「嫌いな芸能人」という質問に出した私の答えは、なぎらけんいち、だった。


 何十年経ち、その人の本を借りて読むとは。

 なぎら健壱は、聴いているラジオ番組で週一パーソナリテイーをやっている。2年前からだったか。

 それでかどうか、けっこういいな、と思うまでに私は変わった。なぎら氏が変わったのではないと思う。



 この本はタイトルからはっきり分かるように、お酒にまつわる話ばかりだ。
 私はそれほど呑めるほうではないし、毎晩飲まないと気が済まないというわけでもない。
 読みながら、もっとお酒が楽しめたらなと思った。
 そして、できればなぎら氏のように、けっしてオシャレでなくても、「むむ、ハズレか?」と思ってしまうような店も、その店の人が悪くなければ楽しんで酒を味わえたらいい。


 この本を借りた一番の理由は、載っている写真が良かったから。
 表紙のもすべて、なぎら氏が撮ったものだ。

 その中の一枚に、以前読んだ小説に出てきた酒、”電気ブラン”を見つけた。一升瓶みたいなものに貼られたラベルには”Denki Bran”とある。
 電気ブランとは、本当に存在する酒だったのか。

 お話上の酒だと思っていたそれがまだこの世にあるなら、飲んでみたいなあ。




 

食べるのが好きな。。。

ごはんぐるりごはんぐるり
(2013/04/17)
西 加奈子

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 図書館の「返ってきた本」のところに在ったのが目について、中をちらりとも見ずに借りてみました。
 この作家の本はまったく読んだことがないけれど、ラジオで喋っているのは聴いたことがある。大阪弁で、元気な感じで、絵も描くというのが印象に残っている。


 イキが良かったり、バッチリはまった大阪弁の表現が、いいなと思わせられます。この人がほんとに食べることが好きそうなのもいいです。


 ついちょっと前には角田光代のエッセイを読んでいましたが、あの人も食べることが好き、料理好きな作家でした。
 (食べることと料理好きなのは作家に多い気がする。在宅仕事だからか。好きということを本で知らされるからそう思えるのかな。少ない職業は何だろう?医者?やっぱり動物園の飼育員とか。我が母は料理下手だが元看護婦だな)


 西と角田、食べ物料理好き両作家に共通することの中でわたしにも当てはまること。
 「スイーツ」と言えない(または言わない)こと。
 なんか恥ずかしい。なんか体中がムズムズする感じがする。

 他人が使っているのは特別な感情もなく聞けるが、それでも「この人正気で使えるんだな」と思います。

 
 この本読んで、またいろんな物を食べてみたくなりました。



羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)
(2004/11/15)
村上 春樹

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 この本は、今まで何度か借りているのだが、最後まで読めたことがない。決してつまらないわけではないのになんでだろう。

 そして今回は、先に(下)の方を読んでしまってから(上)を借りた。(下)を借りるとき(上)がなかったから仕方な。くと言うわけでだ。
 先に結末を読んでしまっても、まったく問題ない。村上春樹の小説はそういうのが多いように思う。
 そして好いのは、現実感がないところ。日頃は存在を確認できない奥底~の頭の中が微かにではあるが刺激される感じがする。
 また、この話はひょうひょうとした乾いた感じがあるのもよい。

・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・

 本屋で立ち読みしたときに、「合わないな」と思った、それも2度も思った『東京タワー』を読み切った。

 「リリーフランキーがいい」という師匠の言葉に動かされたわけではないと思う。

 小説としてではなく、リリーの自伝だと思って受け入れ態勢を取ったらば、ずんずん読めた。こちらは所々湿度の高い話だったが、けっこう一気に読んでしまった。

 味見嫌いみたいにして今までちゃんと読んでなかった本も、こちらの態勢の整え方でもっと読めるかもしれないと思った。

再読


 東野圭吾を読もうかなあと思いつき、直木賞受賞の『容疑者Xの献身』を借りて読んだ。


 これは読んだことがあるとわかって借りた。借りた時はその内容を殆ど思い出せなかったのだが、少し読み始めたらどんどん思い出してきた。それでも結構面白く読めたので、では別の東野をと、ミステリー大賞だかを受賞の『秘密』を借りてみた。こちらは読んだことはないと思って借りたのだが、三分の一くらい読んで、「やっぱり読んだことあるわ」と思い出した。そう気付いたところから、かなり飛ばし気味になったが、それでもやっぱりなかなか面白く読み通した。



 そして今日は吉田修一の『最後の息子』を再読している。半分読んだが、結末はどうなるのだったか全く覚えていないのでとてもよい。吉田修一は『パークライフ』というのが良かったかなあという、なんとなくの記憶があるのだけど、その話も主人公が公園で座っていると言う場面をおぼろに覚えているだけだから、これももう一度借りてみようか。



 こんな暇な時には、谷崎潤一郎の『細雪』なんかをもう一度読んでみるのがいいかもしれない。


 ずいぶん前に読んだ本を、もう一度読むのも悪くないものだ。再読に耐えられるものならば。



 初めて読んだよしもとばななの『アルゼンチンババア』は、ちょっとメッセージ性が強すぎるように感じられたが、一通り読んだ。英語訳が一緒に載っているので英語の勉強にはなる奈良美智の絵は子どもの絵のようだが、これがなかなか描けないものなのだろうかな。



 暇な時に絵をかくなんてのもよい。

 クレヨン買ってこようかな。








漫画?

 ここのところの布団読書では安岡正太郎の短編集を読んでいたのだが、「予約されていた本が来ました」という図書館からの電話で、安岡は半ばでいったん止め。昨夜から読み始めたのは、


 
舟を編む舟を編む
(2011/09/17)
三浦 しをん

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 刊行されてからすでに2年以上経っているし、確か映画化もされただったかされるのだったか。


 この本は本屋大賞を受賞している。だから私は予約したのだったろうか。本屋大賞はあまりアテにしていないはずだけれども。内容が辞書を作る編集者の話だからこの賞を取ったんじゃなかろうか。

 この前に安岡を読んでいたからなのか、なんだか漫画を読んでいるみたい。つまり読みやすいと言えばそうだけれども、小説を読んでいる感じがしない。この本も小説、安岡や太宰も小説。そう考えると、何かおかしいような気がしてくる。

 自分はこの本を人に薦めないだろうけど、本屋大賞を取ったり映画化もされるのだから支持する人は多いわけだ。私が古い世代の人間だからかな。


 読みやすいので古い小説の時のようにすぐに眠くなったりしない。どんどん読める。読みやすいということともう一つこの本がいいのは、辞書編集の話だけあって、使い慣れない言葉や使っていても深く考えたことがなかった言葉の意味が出てくるところ。ちょっとした勉強になる。辞書編集というあまり知られない世界を知ることができるというのもあります。





 
質屋の女房 (新潮文庫)質屋の女房 (新潮文庫)
(1966/07/12)
安岡 章太郎

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3日で読了

 
下町ロケット下町ロケット
(2010/11/24)
池井戸 潤

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 2011年直木賞受賞作。今ごろ読んだのは図書館で予約したのがやっと来たから。


 出だし、ロケット打ち上げの場面だったので、機械関係に興味のない私は面白く読めるだろうかと伺い伺いしつつ読み始めた。

 この所珍しく眠れなくて日中あくびが出たりしている。日が暮れるとしっかり眠気は来るのだが、なんだか知らないが何回も目覚めてしまう。そんななので少しでも静かに脳みそを休めるように静かに寝ようと布団に入るのだが、寝付くときに本を読むのがほぼ習慣になっているので『下町ロケット』を開いた。

 そうしたら、より寝不足になってしまった。

 機械や金銭用語は全然頭に入ってこないが、人間とドラマがこちらの気持ちをぐっと引きつける。だから読み止める箇所がなかなか来なくて、400ページを3日で読み終えた。


 直木賞といえば角田光代の『対岸の彼女』もそうで、あちらは女性の話。『下町ロケット』は男の話だ。どちらもとてもよく書かれた気持ち良くなる作品だと思う。


対談がおもしろい

面白そう!

 図書館の返却棚にいい本を発見。ウキウキして借りました。



  
ちゃんと食えば、幸せになる―水木三兄弟の日々是元気ちゃんと食えば、幸せになる―水木三兄弟の日々是元気
(2012/03/12)
水木しげる

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 生きている中で好きな有名人の5本、いや3本の指に入ります水木しげる氏の本。

 タイトルもいいし、この本はなんと水木3兄弟(合わせて270歳だって。これぎんさんの娘たちに対抗してるのか)+しげる布絵の子ども達による食べ物がテーマの対談集らしいのだ!


 まだ読んでない。ぱらぱらっとめくったら、「ガリガリ君」が見えた。言わずと知れたアイスキャンデーのガリガリ君。

 そこだけちょっと読んじゃうと、水木しげる氏は夏にはガリガリ君を一日何本か食べる。頭がシャキッとして具合がいい、ということだ。娘さんによると、しげる氏はこれを「空色のアイス」と呼んでいるそうだ。なんだかシアワセの匂いがする。



 この「空色のアイス」は、我が師匠山牛蒡セロリも好きみたいで、暑い時期汗だくだくの庭仕事の時には、帰りに決まってこれを買ってくれます。私自身は「空色のアイス」に特別な嗜好はないのだが、この時の一口は、「ああおいしい!」と思える。(去年畑を手伝わせてもらったサンキュウ農園で出してくれたチョコ味ガリガリ君もおいしかったなあ。茶色のアイスだったけど)


 すぐに読み終わっちゃいそうだが、じっくり楽しんで読みたい。


. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .


 この本は結局15分で読んでというか見終えてしまった。


 よく食べよく寝れればいいのだ、ということで私は間違いなく合格。



 

不思議な話たち


 
ものがたりのお菓子箱―日本の作家15人によるものがたりのお菓子箱―日本の作家15人による
(2008/11)
谷崎 潤一郎、小川 未明 他

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 お菓子箱というタイトルと、載っている作家たちに惹かれて借りた本。


 最初の谷崎、有島武郎、小川未明の話が子供向けのおとぎ話っぽかったのでそういうことかと飛ばし気味に読み進めていたら、川端康成の『片腕』という話は、若い女の片腕を借りて(腕は女の了承済みで自然に取り外している)一晩過ごす男の話。三島由紀夫のは、「別れよう」という一言がいいたくて女と付き合いだし、さてその言葉を言ったのだがという男の話。という具合で子ども向けともいえない。まあどれもが不思議な時に気色わるい話のようだ。


 今までに読んだことのあるのは、梶井基次郎の『愛撫』と、星新一の『ボッコちゃん』くらいか。

 梶井基次郎は、作家っぽくないというか土臭いような顔だけど、書くものは(と言っても有名な『檸檬』くらいしか覚えてないけど)ユニークでなかなか好きだと思う。


 作家の顔といえば、この本には安西水丸が絵を描いているのだが、15人の作家の似顔絵がうまい。簡単な線だけど似ている。小川洋子はちょっと似てないように見えるけど、きっと若い頃の小川洋子の顔なんだろう。


 似顔絵でない挿絵は「ウマヘタ」というような感じのものだけど、素人にはサッとは描けないものなんだろうか。一つ昔の男の子の絵があって、坊主頭の単純な顔の中にある唇が真っ赤に塗られていたので、夜読んでいたらなんか怖くなって読み止めてしまった。


江国香織

 
とるにたらないものものとるにたらないものもの
(2003/07/25)
江國 香織

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 特別好きということはないけれど、時々読みたくなって借りる作家。


 この本は短いエッセイ集です。


 以前TVの対談番組で見かけた江国香織は、なかなか自然な感じの一緒にいても疲れそうにないそしてやっぱり面白い所もありそうな人でした。


 読み始めたら、「所ジョージが好きだった」と出て来たのでへえ!と思いました。それは私も昔「好きな有名人は所ジョージ」と言ってた時期があったから。


 かなり飽きっぽいので好きな有名人もコロコロ変わりますが、所ジョージは気楽に楽しく生きてそうなので、今でもいいんじゃないと思える人です。中にはこんな人がいいと言ってたのか私は…と思って自分自身にとても違和感を持ってしまう有名人もいる。


 
 。 。 。 。 。 。 。 。。 。 。 。 。


 最後まで飽きずに楽しく読み終え、所ジョージが好きだったことは同じだけど、その他は自分とは遠い位置にいる人だと思いました。江国香織は間違いなく書く人、言葉を紡ぐ人、作家。そして繊細。江国香織という実体の周りに、江国香織という空気層がある人。だと思う。




   

飽きずに読める


 
死神の精度死神の精度
(2005/06/28)
伊坂 幸太郎

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 久しぶりの井坂幸太郎。


 この若手作家を薦めてくれたのはバイトしていたコンビニの私より10以上若かった男性副店長だった。


 これは推理作家賞受賞しているので借りてみた。



 死神というおとぎ話的な設定(怖い感じはなくて人間味?のある死神)と、とんとん運ぶ話とさっぱりした文章で、これまた久しぶりに飽くことなく読めている。これはとても嬉しいことです。


 けれども「よかったなあ、面白かったなあ」と後々思い出すような話ではないので、何かほかにそういう本があったら読みたいなあと思う。


いいなあ


 空気が乾燥しているからか、夕方喉がカラカラするのでのど飴を久しぶりに買いました。


 迷って選んだのは舐めてみたことのないマスカット味のノンシュガーのど飴。


 夜さっそく口に入れてみると、笑ってしまうほど、あまりにコドモダマシ的な味でした。



 。  。  。  。  。  。  。  。  。  。



 さて、この所、人んちの台所とか器などをまとめた本を立て続けに眺めている。

 こないだ面白く眺めた『料理上手の台所』の2作目も見たが、それより面白く眺めている本。


 
あの人の食器棚あの人の食器棚
(2009/02)
伊藤 まさこ

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 こちらは食器棚がテーマではあるが、台所回りや使われている食器や調理器具なども載せられている。

 『料理上手…』はそういうことだから仕事が料理に関わる人が殆どだったが、こちに出てくるのは職業さまざま。エッセイスト、写真家、木工家、陶芸家、本屋さんなどなど。

 中に出てきた内田春菊のキッチンの雑多な感じは『料理上手…』には見られないもので、なんかよかった。

 思うにあまりビシッと綺麗に整いすぎているのは私はあんまり好みではない。(自分自身の台所はもうちょっと整えた方がよいと思うけれども)

 陶芸家の女性が、布巾できゅっきゅと拭いたものではなくて水切り籠で自然に水気が取れた食器を取り出して使っていく、なんてのにも、心が添う感じがする。この人は食器を拭くことより優先する仕事があるのだなと思う。

 一応料理をする仕事をしていながら、こういった別のことをして台所のことはできるだけ上手くやっていく、というのに心惹かれる。



 この本ではまた、著者(スタイリスト)が”あの人”の台所でご飯やおやつを作って食べるのだが、そこで私は感心する。人の家の台所でその家の道具や調味料を使って料理をするというのは結構難しいものだから。(調味料は自分持ちだったかもしれないけど)



 これと一緒に眺めた器の本も手伝って、夏休みはちょっとでも多く器を探しに行きたくなった。


  
この器で食べたくて。 (『nid』別冊MOOK)この器で食べたくて。 (『nid』別冊MOOK)
(2011/03/03)
不明

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のんびり


 朝晩冷えるけど、いい気分になれる陽気の休日。


 こでまりの白い花に茶色い部分が出てきて、遠くからだと、ぼおっとピンクがかったように見える。

 花水木もいつの間にか散って、ツツジが満開。

 ツツジの花はいつでも、鼻紙で作ったように見えるのは私だけだろうか。




 例年通りヒマな連休、楽しく読めそうな本、眺める本を借りた。


 
うまいもの・まずいもの (中公文庫BIBLIO)うまいもの・まずいもの (中公文庫BIBLIO)
(2006/10)
赤瀬川 原平、奥本 大三郎 他

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 赤瀬川原平と東海林さだおという揺るぎない二人に、フランス文学者であり昆虫にも詳しい奥本大三郎。

 
 コンビニのおかかおにぎりとなめこ汁がすごく旨い、などというのを読んでると、こういうなんでもありなのっていいなあと思ったりする。自分では旅行に行った時ぐらいしかコンビニおにぎりなど食べたりしないし、食生活は粗食で身体によいものを摂っているけれど、食べ物に関してあんまりあーだのこーだの言い過ぎるのは、馴染めない所がある。


 対談集のこの本は、夜寝ながら読むのに最適。読み飛ばしちゃってもOK。
 まだ読み始めだけど、興味を引かれた話は、近年人間の甘い・苦い・渋いを感じる舌の感覚がダメになってきているというの。
 外食が濃い味になるのはこのためか。




 
日本の美宿 (和樂ムック)日本の美宿 (和樂ムック)
(2010/06/29)
不明

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 これは眺める本。


 私にはちょっとやそっとで泊まれない宿ばかりだけど、こうして見られる。作りすぎていない自然な庭や風呂のある宿には、いつか一度泊まってみたいなあと思う。




 
 

初めての水上勉

  
櫻守 (新潮文庫)櫻守 (新潮文庫)
(1976/05/04)
水上 勉

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 「季節だから読んだらどうだ」と師匠からのメールがあり、読みました。

 
 水上勉と言えば『雁の寺』ぐらいは知っているが、恥ずかしながら今まで一度も読んだことありません。水上氏は、すごくたくさんの作品を書いているのに一つも。

 学生時代、国語科というところにいたにもかかわらず、自分はほんとに日本の優れた小説その他を読んでいないと思います。国語科だったということを消し去りたい。


 『櫻守』の裏に、「美しい言葉で綴り上げられた感動の名作」と書かれていたが、京言葉が読んでいて心地よい。文章は揺るぎない感じ。

 若者はよっぽど好きでないとこういうのあまり読まないかな。自分と同世代の人でもどうでしょう。


 私は師匠に庭のことも教わっているので、より興味が持てたのだと思います。いまだに木の名前がわかりませんが、以前よりはずっと木に目が行くようになりました。


 『櫻守』の中に、ソメイヨシノは下品な桜だ、あれは酒を飲むためだけにある、というようなことが書かれていました。
 
 昨日偶然観たTVに出てきた現代の櫻守のおじいさんも、「日本全国どこに行ってもソメイヨシノになってしまって面白くない」と言われていた。


 ソメイヨシノは病気に強く、育ちやすい品種で、そのためどんどんこればっかり植えられたようです。


 私が生まれ育ったのは都会ではないが山の中でもなく、やっぱり小さい頃から桜と言えばソメイヨシノでした。時々しだれ桜や八重の桜を見たりはしますが、葉と花が一緒に出てくる山櫻の美しさは知りません。どこかで目にしたことはあると思いますが思い出せないくらい。


 もう少し歳を取ったら、山櫻の見える所に住めたらいいなあと思います。希少種になってしまった桜たちが少しでも多く長く残ってほしいものです。


プロフィール

isoginchaku

Author:isoginchaku
名古屋市緑区在住。たった一人の弁当屋。
只今休業中。

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